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工具を持たない時代だからレザーマン。最初の一本にウイングマンをすすめる理由。

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スマホも家電もクルマも、いまや多くのものがブラックボックス化しています。
分解できない。中身が見えない。壊れたら交換。構造には蓋がされ、私たちはいつの間にか「直す」という感覚から少し遠ざかってしまいました。

だからこそ、改めて見直したいのが工具です。
それも工具箱ではなく、ポケットに入る工具。
つまり、マルチツールです。

そしてマルチツールといえば、やはりレザーマン

結論から言うと、最初の一本としては身も蓋もなく、ウイングマン一択だと思っています。
理由はシンプルで、価格、サイズ、機能、使いやすさのバランスが非常に良いからです。


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レザーマンは「壊れたものをその場で何とかする」ために生まれた

レザーマンの創業者ティム・レザーマンは、1975年に妻とヨーロッパを貧乏旅行していた際、安宿の水回りや車のトラブルに何度も遭遇したことが、マルチツール開発の原点になったとされています。

つまりレザーマンは、最初から「趣味の道具」というより、
旅先で壊れたものを、とりあえず直すための道具として生まれたわけです。

この「とりあえず何とかする」という感覚が、レザーマンの本質だと思います。


レザーマンとビクトリノックスの一番大きな違い

マルチツールの代表格としてよく比較されるのが、ビクトリノックスです。
ビクトリノックスはナイフ、ハサミ、ドライバーなどをコンパクトにまとめた「携帯道具」として非常に完成度が高い。

一方、レザーマンの中心にあるのはプライヤーです。
たかがプライヤー。たかがペンチ。
でも、壊れたものをその場で何とかする場面では、この差がとても大きい。

ネジをつかむ。
曲がった金具を戻す。
固着した部品をひねる。
針金を引っ張る。
ナットを仮で回す。

「精密に修理する」ではなく、応急処置として成立させる
その筆頭がプライヤーです。

図:マルチツール選びの分岐

マルチツールが欲しい
        │
        ├─ 軽さ・日用品感を重視
        │        └─ ビクトリノックス系
        │
        └─ 壊れたものをつかむ・曲げる・直す
                 └─ レザーマン系
                         │
                         ├─ ハサミ重視 → ウイングマン / サージ / FREE P2
                         ├─ パワー重視 → サージ
                         └─ 操作感重視 → FREE P2 / P4

現代のマルチツールで重要なのは「ナイフ」より「ハサミ」

レザーマンが登場した時代なら、マルチツールの主役はナイフだったのかもしれません。
しかし現代の生活で本当に出番が多いのは、むしろハサミです。

段ボールを開ける。
結束バンドを切る。
タグを切る。
ほつれた糸を切る。
テープを切る。
袋を開ける。

日常で「刃物を出す」より、ハサミで済ませたほうが自然な場面は多いです。
特に仕事場や外出先では、ナイフよりハサミのほうが周囲に与える印象も穏やかです。

ここで重要なのが、畳んだ状態からハサミを取り出せるかどうか

マルチツールは、使うまでの手数が多いと一気に面倒になります。
本体を開いて、内側のツールを探して、爪で起こして……という流れだと、使う前に気持ちが折れる。

だから、ハサミ付きレザーマンの中でも、外側からアクセスできるモデルはかなり実用的です。


ハサミ重視で選ぶレザーマン比較表

モデル位置づけ重量収納時サイズ主な特徴向いている人
Wingman最初の一本約198g約9.7cmスプリングアクションプライヤー、ハサミ、外側アクセスツール日常・仕事・防災のバランス重視
Surgeパワー型約335g約11.5cm大型ボディ、強力なプライヤー、大きめのハサミ、ブレード交換機構現場作業、車載、重めでも性能重視
FREE P2操作感重視約215g約10.78cmFREEテクノロジー、片手操作しやすい設計、ハサミ搭載モダンな使い勝手を求める人
FREE P4P2の多機能版約244g約10.8cmP2にノコギリやセレーションブレードを追加多機能性も欲しい人

Wingmanは公式仕様で重量7oz、収納時3.8in、ブレード長2.6inとされ、スプリングアクションプライヤーやハサミを備えています。
Surgeは重量12.5oz、収納時4.5in、ブレード長3.1inの大型モデルで、パワー重視の選択肢です。
FREE P2は収納時4.25in、重量7.6oz、FREE P4は重量8.6oz、収納時約4.3inで、FREEシリーズは片手で各ツールを扱いやすい設計が特徴です。


では、なぜウイングマンなのか

ウイングマンの良さは、スペック表だけでは伝わりにくいです。
一言でいうと、ちょうどいい

大きすぎない。
重すぎない。
高すぎない。
でも、プライヤーもハサミもちゃんと使える。

さらに便利なのが、スプリングアクションプライヤーです。
これは握ったあとにプライヤーが自然に開く機構で、連続して何かをつかむときに握力の消耗が少なくなります。公式でも、手の疲労を減らすスプリングアクションプライヤーが特徴として紹介されています。

普通のペンチは、握って、開いて、また握る。
ウイングマンは、握れば挟み、力を抜けば開く。
この小さな違いが、実際に使うとかなり大きい。

「仕事でちょっと現場へ行く」
「家で何かが壊れた」
「旅行先でネジが緩んだ」
「防災ポーチに工具を入れておきたい」

こういう場面で、ウイングマンはとても強いです。


サイドキックではなくウイングマンを推す理由

ウイングマンには、兄弟モデルとしてサイドキックがあります。
サイドキックも良いモデルですが、今回の基準ではウイングマンを推します。

理由は、サイドキックがハサミではなくノコギリ寄りの構成だからです。

アウトドアで枝を切るならノコギリは便利です。
しかし、日常や仕事で出番が多いのは、個人的にはやはりハサミです。

選び方の目安

用途おすすめ
日常使い、仕事、最初の一本Wingman
車載、現場、強い力が必要Surge
片手操作や現代的な操作感FREE P2
FREE P2にノコギリも欲しいFREE P4
軽さと小物感を重視ビクトリノックス系も候補

「とりあえず何とかなる」は、かなり大きな価値

工具箱を持っていない人は多いと思います。
持っていても、いざ必要なときに手元にない。
そして現代のトラブルは、意外と小さいところから始まります。

ネジが緩む。
金具が曲がる。
パーツが外れる。
ケーブルタイを切りたい。
箱を開けたい。
何かをつかんで引き抜きたい。

そんなとき、ポケットやカバンにレザーマンがあるだけで、かなりの確率で「とりあえず何とかなる」。

もちろん、本格的な修理には専用工具が必要です。
レザーマンは万能ではありません。
でも、ゼロと一の差は大きい。

工具を持たない時代だからこそ、
小さな工具をひとつ持つ意味があるのだと思います。


注意:持ち歩きには正当な理由が必要

レザーマンは便利ですが、ナイフを含むモデルが多いため、日本国内での携帯には注意が必要です。
警視庁は、刃体の長さが6cmを超える刃物について、業務その他正当な理由がある場合を除き携帯してはならないと案内しています。
また、6cm以下であっても、正当な理由なく刃物などを隠して携帯している場合は軽犯罪法上の問題になる可能性があります。

「便利だから常にポケットへ」ではなく、
仕事、キャンプ、防災、修理、購入後の持ち帰りなど、用途と状況を明確にして扱うべき道具です。


工具を持たない時代だからレザーマン

あらゆるものがブラックボックス化し、構造に蓋をされた時代。
だからこそ、手の中にひとつだけでも「直すための道具」があると心強い。

レザーマンの魅力は、単に多機能なことではありません。
プライヤーを中心に、目の前のトラブルをとりあえず何とかする力にあります。

最初の一本なら、私はやはりウイングマンを推します。
もっとパワーが必要ならサージ。
モダンな操作感を求めるならFREE P2やP4。

レザーマンでなくても、安価なマルチツールはあります。
ただ、操作性、剛性感、実際に使うときの安心感まで含めると、結局レザーマンに戻ってくる可能性は高いです。

工具を持たない時代だからこそ、あえてレザーマン。
ポケットに一本あるだけで、現場でも日常でも、だいたい何とかなります。

便利ですよ。

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