アルコールを燃料とするシンプルな火器「アルコールストーブ」。
最近じわじわと人気が再燃しており、防災視点でも注目すべき道具の一つです。
防災サイトの視点から「なぜ今アルコールストーブなのか?」をわかりやすく解説します。
✅アルコールストーブとは?
アルコールを燃料にして加熱する、非常にシンプルな構造のストーブ。電気やガスが使えない状況でも火が起こせるため、キャンプや災害時に役立ちます。
代表的なモデル:
リンク
- trangia(トランギア) TRB25
アルコールストーブの始祖
✅なぜ当サイトではアルコールストーブを紹介するのか?
それは「第二の火器」として備えておく価値があるからです。
第一の火器:カセットコンロ
リンク
- 多くの家庭に普及している
- 使いやすいが、ガス缶の備蓄スペースが必要
- 都市部(東京など)では「売っているから大丈夫」という備蓄意識の低さがネック
- 災害時はガス缶の買い占めが起こる可能性が高い
第二の火器:アルコールストーブ
リンク
- 軽量・コンパクト・構造が超シンプル
- 燃料は薬局で手に入るアルコール
- 氷点下でも着火可
- 無音で使えるため、災害時にナーバスな状況でも安心
✅アルコールストーブのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
構造がシンプルで壊れにくい | 風に弱く、風防が必要 |
軽量・コンパクト | 火力調整が難しい(機種による) |
無音で燃焼 | 倒すと危険/室内不可 |
氷点下でも着火可 | 基本的に湯沸かし向け |
燃料が薬局で入手可能 | 五徳などアクセサリが必要 |
✅防災における「お湯」の重要性
「加熱」は防災リストでは優先順位が低くされがちですが、実は重要。
- 赤ちゃんのミルク用のお湯
- 震えている人に温かい飲み物
- 濡れタオルで体を拭くためのお湯
- 簡易的な殺菌
こうしたシーンで、湯を沸かせる道具の有無が生死を分けることも。
✅アルコールストーブの構造と燃焼のしくみ
- 主室と副室に分かれる二重構造
- 主室で燃料を加熱→気化
- 副室で気化アルコールがジェット孔から吹き出す
- ジェット孔に火がつくと「本燃焼」が始まる
火力の違いは「ジェット孔の大きさと数」で決まる!
✅代表的な形状と特徴
タイプ | 特徴 |
---|---|
トランギア型![]() | バランス重視。まずはこれから |
エバニュー型![]() | 高火力、短時間燃焼タイプ |
バーゴ型![]() | 美しい炎。やや観賞用寄り |
マグカップ型![]() | 高火力+美デザインの進化系 |
✅使用可能な燃料一覧(ホームセンターでも買えますが、薬局や酒屋でも購入可)
種類 | 主な用途・特徴 |
---|---|
燃料用アルコール(メタノールベース) | 安価。燃料用アルコールの主成分 |
エタノール(無水/消毒用) | 少し高価。安定して着火 |
イソプロパノール | 消毒用。やや高価。代用可 |
スピリタスなどの高濃度酒 | 96度。燃焼・消毒両用可(酒屋で入手可) |
リンク
リンク
リンク
リンク
✅ジェット孔の向きによる違い
向き | 特徴 |
---|---|
上向き(標準型)![]() | 汎用性が高い |
2段型![]() | 五徳不要で加熱しやすい |
内向き![]() | 高火力。小鍋向け |
外向き![]() | 平底鍋に最適 |
トルネード型![]() | 芸術的な炎。中央集中加熱 |
✅アルコールストーブは「静かなる備え」
リンク
災害時に求められるのは確実に動く道具。音が静かで、構造も壊れにくく、燃料も入手しやすい。
その点で、アルコールストーブは実に「合理的な第二の火器」と言えます。
美しい燃焼、静かな音、そしてお湯が沸くという安心感。
キャンプでは静寂を楽しめるというのはイメージできますが、災害時にも静かにお湯が沸かせるのはメリットだと思います。
一つ持っていて損のない、小さな命の道具です。
Visited 1 times, 1 visit(s) today
コメント