広島旅行2日目は、呉の街へ
朝、広島駅から呉線に乗り、単線のローカル列車で約50分。
海と山に挟まれた車窓からの風景を楽しみながら進むと、あっという間に呉駅に到着します。
呉は戦艦「大和」の建造地であり、現在も海上自衛隊が拠点を置く港町。
歴史と現代が共存する街です。
呉駅とアクセス情報
呉駅は呉線の主要駅で、広島市内からのアクセスが便利。
駅周辺には観光案内所や地元グルメが楽しめるお店も多く、観光拠点としても素晴らしいです。
駅前にはレトロな雰囲気の商店街が広がり、散策だけでも楽しい場所です。
「てつのくじら館」へ:海上自衛隊呉史料館
呉駅から徒歩すぐの場所にある「てつのくじら館」は、実物の潜水艦を展示している無料の資料館。
その迫力ある外観が訪れる人を圧倒します。
館内では、潜水艦の仕組みや海上自衛隊の歴史を学べるだけでなく、実際に中に入って体験することも可能。
冷戦時代の情報収集活動についての展示は特に考えさせられる内容でした。
魚雷撤去の話は、戦争が単なる過去のものではなく、今も続く課題だと実感します。
赤色灯はずっと潜ってばかりの潜水艦の中は昼か夜かわからないので、体内時計のために夜は赤色灯にするそうです。
メニューを見ていたら1日4色を自由に食べて良いそうですが、夜食がかなりヘビーなんですよね。
不思議ですよね。
呉湾艦船めぐりで海からの視点を楽しむ
次に向かったのは「呉湾艦船めぐり」。
このクルージングでは、実際に稼働中の海上自衛隊の艦船を間近で見ることができます。
40分間のツアー中、ガイドさんの軽快なトークで歴史や技術について学びながら、目の前に広がる巨大な艦船に驚くばかり。
まるで映画の中に入り込んだような体験です。
船から見る呉の街並みもまた一興で、港町の風情を肌で感じることができます。
「大和ミュージアム」へ
そして、呉観光のハイライトである「大和ミュージアム」へ。
館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが1/10スケールで再現された戦艦大和。
全長26.3メートルの模型は、細部まで忠実に再現されており、その圧倒的な存在感に圧倒されます。
展示では戦艦大和だけでなく、当時の造船技術や戦争の歴史、さらには呉が戦後どのように復興してきたかを学べます。
ガイドさんの説明を聞きながら進むと、単に歴史を知るだけでなく、その背景にある人々の思いや技術力の凄さを感じることができます。
特に印象的だったのは、広島の小学生は5年生になると学校の学習としてこのミュージアムをはじめ広島各地の戦争関連施設を訪れるという話。
昨日のあちこちに小学生がいるのはこのことか!と納得。
地域の歴史を次世代に伝えるための伝承活動を小学生のプログラムに組み込んでいるのだと学びました。
防災プログラムは広島だからって事じゃなく、全国の小中学校で学べること。
消化器の使い方とか、ありますよね。
私のテーマである「災害の中で日常を送る」という哲学が呉で共鳴
今回の旅では、呉や広島が災害とどのように向き合い、共存しているのかを深く考えさせられました。
原爆の被害を乗り越えた広島市、そして戦後の復興を遂げた呉市。
これらの街が示すのは、災害をただ「備える」だけでなく、それを受け入れた上で「日常の中に組み込む」というプログラムです。
本来防災が目立つなんてことはありませんし、なくていい。
災害大国における日本では空気や水と同じレベルだと思うのです。
私は以前から「常に災害の中で日常生活する、災害と日常は繋がっている」という主張をしてきました。
多くの防災は「備える」ことに重点を置きますが、「何故」備えなければならないのかこそが、重要だと考えます。
理由こそが動機になると思っているからです。
今後も単に防災グッズを揃えるだけでなく、「何故備えるのか?」という理由や背景をもっと推し進めて良いのだと感じました。
呉名物も忘れずに
呉に来たら、ぜひ地元のグルメも楽しんでください。
「呉冷麺」や「海軍カレー」など、ここでしか味わえない名物がたくさん。
大和ミュージアムの近くにもレストランやカフェが多いので、観光の合間に立ち寄るのがおすすめです。
住みたい街・広島
夕日を惜しみながら広島駅に戻り、新幹線で帰路につきましたが、呉だけで2日は欲しいと思うほど充実した旅でした。
広島・呉を訪れる際は、ぜひ歴史や防災について考えるきっかけにしてみてください。
2025年2月に大和ミュージアムは1年間の改装が予定されているそうなので、訪れるなら今がチャンスです。
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