液出しの謎
立てて着火、プレヒート後に横倒しで本運用という流れは理解していたつもりでも、「何故液出しになるのだろうか?」と疑問でした。
色々弄っていたらCB缶の“切り欠き”が下向きになる構造に気づきました。

液燃バーナーに似たTrekMasterの構造、そして市販CB缶5種を使った傾向や火力を比較したのでレビューします。
TrekMasterの“液出し”とは?
TrekMasterは、気化したガスではなく液体のままガスを供給する“液出し”方式。
カセットコンロは切り欠きを上向きで使うのが普通なのですが、トレックマスターは下向きに使うことで液出しで使えるようになりました。
今まではやっちゃいけないダメな運用だったはずが魅力的な運用方法になるのだからわからないものです。
この構造は、ポンピングで燃料を送る液燃バーナーと非常によく似ており、ホワイトガソリン、灯油だったのを液体ガスに変えただけでした。
液体燃料は現代のアウトドアショップでも若手スタッフは馴染みが薄いくらいです。
なので、「プレヒート」や「消火手順」なんて言葉を初めて聞くという人も多いのではないでしょうか?
しかし、そのメカニズムを理解すれば、「そんなもの」って感覚になります。
CB缶5種で火力&安定性をチェック!
🔥【1】SOTO CB TOUGH 220(純正)
・着火:安定
・火力:非常に強い
・コメント:まさに理想的な相性。迷ったらこれ一択。
🔥【2】イワタニ CB-250
・着火:やや不安定(立て状態)→倒せば安定
・火力:やや強め
・コメント:性能は高いが、立ち上がり注意。
🔥【3】アイリスオーヤマ IGB-250A
・着火:やや暴れる
・火力:強い
・コメント:コスパ重視派に。倒してからが本番。
🔥【4】トーホーハンディガス シャトル
・着火:安定
・火力:弱めだが安定
・コメント:最もバランスが良い。防災備蓄にも◎。
🔥【5】カセットガス ザ・サン SN-250
・着火:やや不安定→倒せば安定
・火力:控えめ
・コメント:コスパは良好。
消火タイミングと火力調整のコツ
プレヒート後は寝かせて運用し、消火時は立てて消火側にツマミを捻って30秒で消えます。
ホースの中にある液体ガスを燃やし尽くすためです。
立て直さなくても30秒ほどで消えます。
とにかくホース内の液体ガスが残っているので、燃やし尽くす意識を。
火力調整が苦手な方は、プレヒートや消火の手間を“デメリット”と感じるかもしれませんが、液燃バーナー経験者にとっては、むしろメリットばかり。
TrekMasterは“今”こそ刺さるバーナー!
TrekMasterは、CB缶が使える利便性と、液燃バーナー並みのパワーを兼ね備えた逸品。
冬のキャンプや防災用途にも強く、火力調整よりも“燃焼安定性”を重視する方にとっては最高の選択肢です。
キャンプブームと呼ばれたちょっと前なら難しいバーナーだったかもしれませんが、今なら儀式(という名の「そういうもの」という意識)を楽しめるキャンパーには楽しいかもしれません。
液燃バーナーは冬に強いという傾向がありましたが、トレックマスターは儀式さえ気にならなければオールシーズン&全天候イケるバーナーじゃないでしょうか。
風にも強そうです。
湯沸かし、煮炊き、蒸し調理など、工夫次第で幅広いメニューに対応可能。
これから購入を検討する方は、CB缶の相性もぜひ参考にしてください。
そしてキャンプに持ち込む前に屋外で着火試験することをお勧めします。
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